では、どういう貸借対照表だと、その会社は健康的だと言えるのでしょうか??
そもそも事業とは、集めたお金を何かに投資し、+αのもうけを得たうえで、お金を回収することの反復です。
つまり、会社にとって何よりも重要なのは資金繰りで、お金が「投資→回収」プロセスを滞りなく循環している会社は、健康的だと言えるのです!!
逆に、お金の循環がスムーズにいかない会社の場合は、ちょっと気を付けないとね、ということになります。
以下の例を見ながら、具体的に考えてみましょう!
A社
資 産 | 負 債 | ||
現金 | 100 | 買掛金 | 150 |
商品 | 200 | 長期借入 | 100 |
建物 | 300 | 資 本 金 | 350 |
合計 | 600 | 合計 | 600 |
貸借対照表の右側(負債と資本金)は「どうやってお金を工面したか」を、左側(資産)は「そのお金を何に投資したか」を表しますね。
ここで、資産や負債の並び順には意味があって、
・資産は、投資したもののうち、現金として回収しやすい順に、
・負債は、工面したお金のうち、早く返さないといけない(早く支払わないといけない)順に
並んでいます(ちなみに、資本金は自分で出した元手なので、誰かに返す必要はないですね)。
A社では、すぐに払わないといけない買掛金150円については、手元のお金100円と、商品を売った代金の一部を使って払えるので、特に心配はありません。
また、現金として回収するのにかなり時間のかかる建物300円については、返済不要な元手である資本金350円の範囲内で賄えているので、安心ですね。
さらに、借入100円も長期の借入なので、返済しなければいけないのはまだまだ先で、これから獲得する儲けの中から十分返していけるでしょう!
このため、A社はかなり健康的な会社であると言えるのです!!